Masu Masu Shiawase

QOLを挙げたい筆者の日常

はじめての人のための3000円投資生活

はじめに

名作と聞いて思い浮かべるのは、本でしょうか映画でしょうか。本だったとしても小説を思い浮かべる人が多いと思いますが、私の心に浮かんだのは2つのビジネス書でした。「はじめての人のための3000円投資生活」と「メモの魔力」。人生に確かに影響を与えてくれている本としてまず頭に浮かんだので書いてみようと思います。

はじめての人のための3000円投資生活のあらすじ

この本の内容は、新NISAが開始した今となってはもはや当たり前となっている投資のコツについてシンプルにまとめてくれた本です。具体的には、証券口座の開き方、おすすめの証券口座、買うべきはインデックスの投資信託であること、具体的な銘柄まで挙げてS&P500かオールカントリーなどの世界経済全体に投資するのが歴史上もっとも安全な投資手法であることなどなどが書かれており、これを月3000円からでも始めることで効果を実感できますよと薦める本です。

はじめての人のための3000円投資生活の名作たるところ

この本は今のネット上で「投資」がここまでバズワードになる前に出版されており、この本の内容を実践することで、NISAが始まる前から、人より先に投資信託を始めることができ、そのパワーを「実感」できていた点です。私がこの本を手にしたのは大学生の時で、バイトの少ない給料から、3000円ならなくなったと思ってやってもいいかと思って始め、半年もすれは5-10%程度の利益が出るのが確認できてました。このパワーを実感していたからこそ、社会人になったときに、ビビらずに旧NISA制度の積立の満額で投資信託を貯蓄よりも優先して始めることができたと思います。コロナ禍で株式市場が高騰する前の話ですから、私のNISA口座が潤っているのは完全にこの本のおかげといえます。

新NISAを始めるか迷っている人はこの本を読んですぐ初めてほしい

新NISAを国が整備して国民に進められるのも、貯蓄よりも投資信託の方が良いと皆が信じられるのも、もっともらしい根拠がちゃんとあるからです。もちろんこの根拠が100%正しいとか、将来にわたってずっとあてはまると断言することはできないのですが、その根拠を知らずに貯金ばかりしているのはもったいないのではと思います。まずこの本を読んでやっぱり投資はやらないのか、がっつり投資を始めるのか、3000円だけ投資を始めてみるのか判断してみてもいいのではと思います。今ならKindle Unlimitedで無料で読めました。

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今週のお題「名作」

【食欲人】食べても食べても満たされない理由が書いてありました

はじめに

夜ごはんはちゃんと1食分を食べたのに、まだ何か食べたいと思って冷蔵庫やお菓子の入った引き出しを開く。私の毎日の行動である。「食欲人」を読むまでは、どうして十分な量を食べているのに、なかなか満たされないのだろうと不思議だった。ストレスや疲れか、もしくは食べるスピードが速すぎるのだろうかと勝手に思っていたが、この本を読んで理由がはっきりした。食べても食べても満たされない理由は、食事にたんぱく質が足りないのであった。このような普段の食事に活かせるヒントがありとてもためになる本だった。

食欲人のあらすじと感想

たんぱく質レバレッジ仮説(食欲が満たされるためのたんぱく質の基準量がある)

この本はバッタの研究結果から始まる。バッタの食事を研究すると、たんぱく質の摂取割合がいつも一定であったという発見が紹介される。そして、高炭水化物・低たんぱく質の餌のみを与えられるバッタと低炭水化物・高たんぱく質の餌のみを与えられるバッタに分けて実験をすると、高炭水化物・低タンパク質のバッタは、たんぱく質の基準を満たすまで餌を食べ、炭水化物を摂りすぎてカロリーオーバーになった。逆に、低炭水化物・高たんぱく質のバッタは、炭水化物とカロリーが不足するにも関わらず、たんぱく質の基準を満たす分だけ餌を食べ、食事を終えた。これの意味するところは、食欲がみたされるためのたんぱく質の基準量があり、食環境によってバランスの悪い食事しかない場合は、たんぱく質の基準量が、炭水化物やカロリーよりも優先されるということで、本書ではこれをたんぱく質レバレッジ仮説と呼んでいる。同じことはバッタだけではなく、人間にもあてはまる。

これが私が夜な夜な冷蔵庫を開けに行く理由である。

たんぱく質を摂りすぎると寿命が縮む

なぜ、たんぱく質がそのように優先されるのか?答えは、たんぱく質を摂りすぎると寿命が縮むからである。炭水化物の割合が高く、たんぱく質の割合が少ない食事をとったネズミは、炭水化物の割合が低く、たんぱく質の割合が多い食事をとったネズミよりも長生きであったという研究が紹介されている。たんぱく質の割合が多い食事をとったネズミはその代わり生殖機能が発達したという。本書はこの結果を以下のように解釈している。たんぱく質が少ない環境では、子孫を残すには不利な環境であるため、寿命を延ばし、子孫を残すのに有利なたんぱく質が豊富に手に入る環境がやってくるまで、生き延びようとする遺伝子が活性化する。たんぱく質が多い環境では、子孫を残すことに重きが置かれ、寿命を延ばす遺伝子は活性化しない。

カロリー制限が若返りに良い影響があることは知っていたし、糖質制限ダイエットがはやっているのも知っていたが、若返りたければ制限すべきはたんぱく質だったと新たな気づきが得られた。最近は筋トレやたんぱく質ばやりなので、たんぱく質ばかり摂ってもよくないことがわかるいい情報だと思う。

人の食環境は低たんぱく質、高炭水化物、高脂質の超加工食品でいっぱい

これらの実験結果から、著者は先進国にはびこる肥満などの生活習慣病に思いをはせる。人間の食環境はバランスがいい食事を提供していると言えるのか。NOである。普通の家庭料理では決して使わないような材料を使った、水素を添加したり、香料を添加したりして作られた超加工食品が流通している。超加工食品は、人間がたくさん食べるような仕掛けで作られている。たんぱく質の割合を低くし、たんぱく質欲は満たされないようにしつつも、お肉のようなうまみが感じられる食品がたくさん売られている。食品産業は利益を上げるために全力である。消費者である我々は賢く、何を食べるかを選択しないといけない。

私が思う、ましな食材を選択する簡単な基準の1つは食物繊維が含まれているかだと思う。超加工食品はおいしく仕上げるために加工の過程で食物繊維を取り除く傾向にあるので、食物繊維の含まれた、生鮮食品に近いものを食べようと改めて思わせてくれた。

さいごに

食欲人のあらすじと感想をまとめた。この本はためになるだけではない、別の面白さもあった。人間の食欲や食事について様々な示唆を与えてくれるので、著者は栄養学や何かの専門家かと思いきや、この本の著者はなんと昆虫学者である。著者がバッタやくもに対する研究から得た食欲や食事についての気づきを始まりとして、1つ1つ研究対象を発展・拡張させて、最終的に人間の食欲や食事についての気づきに至るステップを追って読むことができる。毎日の生活に活用できるアドバイスについてブログに要旨をまとめることはできるが、その流れまではまとめられなかったので、興味のある方は手に取って読んでみてほしい。とても面白かった。

 

この本がおもしろく、こういった海外のジャーナリズム的な本が好きで、食に関するテーマがお好みであれば、「雑食動物のジレンマ」という本もきっと気に入っていただけると思う。少し古いが、超加工食品について、トウモロコシを起点に踏み込んだ本でありとてもためになる。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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初めて絶対にこの本は読みたくないという感情を感じた話

絶対に読みたくないと感じた本

梅田の紀伊国屋書店で本を眺めているとこれまでには感じなかった感情を感じた。それは、「この本は絶対に読みたくない」という感情だ。読みたくない本や自分が苦手そうな本はこれまでも幾度もなく目にしてきているはずであるが、基本的にこれまでは、本屋に行って自分がおもしろそうだと思う本以外は特になんの感情も持たずに素通りしてきたので、「うわ、この本絶対に読みたくないから読まないようにしよう」という感情を感じたことがなかった。そのため自分の感情に驚いた。

絶対に読みたくない何かを感じるということは、興味はあるのだろう。少しその初めての感情の正体を探ると少しずつだがその拒否反応が理解できてきた。実際、その本のタイトルやジャンル自体はとても興味があるのだが、その本を読んで、もし実践するとなった時のことを想起して、絶対に読みたくないという気分になったのだ。
そのとき読みたくなかった本は、こちらの頭の中のひとりごとの本である。私は人間なので、人間関係に悩んだり、少し鬱っぽい経験をしたことがある。そしてその時に、マインドフルネスをはじめとして、睡眠や運動など心理面身体面に良い影響を与える系の本に興味を持って読んだのをきっかけに、今でも好んで読んでいる。この本もその類のメンタルヘルスの本で興味はあるのだが、この本を読んだときに、日ごろから自分が頭で無意識に考えていることまで、日々注意を向けて過ごしてしまうのではないかということを考えると気づかれがして、絶対に読みたくなかったのだ。

本を読みたくないと感じる機会が増えている

その感情を感じて以来、本を読みたくないと感じる回数が増えている。元々新しいことを知るのは好きだし、役に立つことや学びがあると嬉しくなる人間で、小さいころから本をよく読み、活字を見ると落ち着くタイプの人間である。雲行きが変わったのが、社会人になってからで、最初は本好きよろしく仕事に関連する入門系の新書などに手を出して読んでいたのだが、最近は本を読むとむしろ心が疲弊してしまうことが増えている。仕事に関連する本を読むことで、仕事のプレッシャーを想起してしまって、気が滅入るのだ。仕事終わりの電車や寝る前にこんな気持ちになりたくないと本を避けてしまっている。

本を読みたくないと感じても、読書を続ける工夫

本を読みたくない病を発症しているにも関わらず、読書の習慣は続けたいと思い、私は常に最低3冊の本をストックすることにした。1冊はビジネス書系の仕事に役立つノウハウ系の本でこれが読めれば最も役立つ情報が獲得できるに違いないのだが、拒否反応が出やすいもの。1冊は趣味などの自分の好みのジャンルの説明本やエッセイで、仕事には役に立たないかもしれないが、生活を豊かにするヒントが隠れていそうなもの。最後の1冊は小説で、こちらはただの娯楽なのだが、活字を読むという目標をクリアしている。そしてこの3冊の中から、そのとき読みたいと思えるものを読んでいる。途中で読むのが嫌になったら別の本に切り替えて、とりあえず心理的負荷を感じないようにしている。

仕事をしてから小説の割合が増えたような気がするが、活字を読むことはリラックス効果があると感じるし、また、読書はいい言葉を補給できる。英会話は常に英語に触れておかないとすぐに衰えてしまうように、日本語も常に触れておかないと少しずつ衰えていくと思うのだ。普段から日本語を話して使ってはいるけれども、日常生活で使っている言葉の種類はとても少ない(私はめっちゃを連呼しがちだ、やばいは使わないようにしている)。自分の心の動きに無理やり抗うのではなく、自分が楽しめる工夫をしながら、読書を継続していきたい。

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